後進(先進?)国
結局は、女性次第? 男に任せておくと、ろくでもない?
発信箱:ノルウェーの実験=福本容子(論説室)
「2020年までに」という政府目標が多い。日本に来る外国人を年間2500万人以上に増やす、食料自給率を50%まで引き上げる、などなど。覚えやすいし、適度に未来っぽいし、便利な年だったのだろう。
「2020年までに30%程度」--。これは、議員や職場の管理職(課長職相当以上)に占める女性の割合を高めようという政府目標だ。8年前に決まった。結果はぱっとしない。最新の「男女共同参画白書」によると、衆院議員が10.9%、社員100人以上の会社で課長級7.0%、部長級4.2%。実はあと10年もないのに。
何か手は? 白書が注目したのが「クオータ制」だ。女性とか黒人とか、不利とされる人たちの進出を助けるため「最低でも3割」みたいに割り当てる制度である。
世界的モデルになったノルウェーは半端じゃなかった。「役員は男女ともに40%以上」と上場企業に法律で義務付けたのだ。
03年に法律ができる前の女性役員は6%。「経営への政府介入」「逆差別」「無理に達成しようとしたら質が下がる」……。反対論が百出した。それでも与野党の一致で法律に。09年には見事40%を達成した。
決め手は罰則。移行期間後、2度警告されても従わない企業は何と解散処分に。これは逆らえない。結局うまくいって、ヨーロッパの他の国もまねを始めた。上場企業の女性役員が1%台の日本はどうする?
正直なところ、クオータ制には抵抗がある。でも、自発的にコツコツ、とか、育児休暇や保育施設を充実させてから、なんていろいろ言ってたら、2040年でも進歩できてない気がする。
人材は探せばいた。育てたら育った。ノルウェーの発見らしい。閉塞(へいそく)感に慣れきる前に、思い切ってカジをきってみる。変化の連鎖を起こせるかも。
私的には、日本はあと20年?
何せ「男尊・女卑」の先進(後進?)国。(苦)
by 05535
| 2011-06-24 16:18
| くっちゃ・なかじっきゃ・の話